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第13章 危険な罠、ふたつの欲望の前にただ狂い咲く……。

　一方、須藤さんはクリトリスを舌先で転がして、そうかと思えば歯を使って甘噛みしながら思いきり吸う。
「や、ら、すど、さ……吸わらひれぇええっ！　やら、すどうさ、すどさっ！！」
　イヤイヤを繰り返しながら須藤さんの後頭部を押さえるあたしに苛立ちを感じたのか、唯斗さんが動いた。

「澪ちゃんを抱いているの、俺なんだけど――」
　グイッ。
　顎を持ち上げられたかと思えば、
「は、ぐ。んぅううううっ！」
　唯斗さんに強引にキスされた。
　唇も吸い上げられてしまえば、あたしの記憶がまた飛んでいく……。

「んぐ、っふ、あっ！」
　唯斗さんの舌があたしの口内に侵入すると、舌体をなぞる。

　どうしよう、ゾクゾクする。
　あたしも夢中になって唯斗さんの舌に自分の舌を絡める。
　舌が重なる度にペチャペチャ水音がする。
　この湿った舌の感触が堪えられない。
　クリトリスも、膣の中も、全部絡み取られるあたしは、淫らに絶え間なく大きな円を描いて腰を揺らし続ける。


「澪ちゃん、なんつう腰の動き！　エロ……俺も挿入れてぇ……」
「んぅううっ！」
　イヤだ。
　唯斗さんじゃなきゃイヤ。
　あたしを抱いて良いのは唯斗さんだけ！

　お願い、ダメって言って！！

　怖くなって震えていると、唯斗さんはあたしの口を塞ぐのを解いた。

「渡さない……」
　そう、言ってくれたんだ。

　唯斗さん、あたしは唯斗さんに愛されてるって自惚れてもいいですか？
　両想いだって思ってもいいですか？