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僕の愛する未亡人
第10章 はじめての二人の夜
佳織は改めて袋を見る。返却期限が一週間後の土曜日だ。今日借りたものなのだろう。
胸の奥がちくりと熱くなる。――理央が、自分と同じような女上司や未亡人に惹かれることを、目の当たりにしてしまったから。
「こういうのが好きなの?」
その質問には、自分のような立場の人間に惹かれるのか、という意図も込められている。自分はたまたま、そういう性的な対象と重なったのかと。
「いや、違……う。この人、本間さんに、ちょっと似てて」
「え」
佳織の目が見開いた。
「雰囲気が……本間さんに似てる女優の人で…」
理央は、自分を思い浮かべながらこういうものを選んでいるというのか。考えるだけで、ぞくぞくとした感覚が背筋を走った。
だが、思わず、ふふっと笑ってしまった。
「これ……「優しい女上司の性指導」「無限輪姦!女上司の悦楽」「未亡人、痴漢師に開発調教」って……いやらしいこと、指導されたり、あたしが輪姦とか痴漢されたりするところ、想像してるってこと……?」
タイトルを上から読み上げ、初めて「輪姦」などという言葉を発したことに違和感がありつつ、からかいを込めて尋ねる。
理央はぎゅっと目を閉じるだけで、答えられなかった。
「怒ってないよ。昨日のこと、思い出してくれたから?」
「うん。思い出した……。それに一回しとけば……ちょっとは気も紛れるかなって」
袋をテーブルの上に置いて、正直に言う理央との距離を、佳織は縮めた。
二人の吐息が感じられるほどの近さだった。
「やっぱり、優しい」
佳織は頬に唇を押し当てた。
「これ……あたしも見てみたいな」
「えっ」
理央の視線がテーブルに置かれた袋に釘付けになり、少し手が震える。
佳織はにっこり笑いながら、そっと理央の手に袋を近づける。
「見たことないんだ、こういうの。一人だと恥ずかしいけど」
「い、いいけど……どれを」
佳織が袋から取り出したのは「未亡人、痴漢師に開発調教」だった。
理央はパソコンを開いて、DVDをセットする。
安っぽい音楽と、メニュー画面が映し出され、本編再生ボタンを押した。
二人はビールを飲みつつ、鑑賞し出す。
胸の奥がちくりと熱くなる。――理央が、自分と同じような女上司や未亡人に惹かれることを、目の当たりにしてしまったから。
「こういうのが好きなの?」
その質問には、自分のような立場の人間に惹かれるのか、という意図も込められている。自分はたまたま、そういう性的な対象と重なったのかと。
「いや、違……う。この人、本間さんに、ちょっと似てて」
「え」
佳織の目が見開いた。
「雰囲気が……本間さんに似てる女優の人で…」
理央は、自分を思い浮かべながらこういうものを選んでいるというのか。考えるだけで、ぞくぞくとした感覚が背筋を走った。
だが、思わず、ふふっと笑ってしまった。
「これ……「優しい女上司の性指導」「無限輪姦!女上司の悦楽」「未亡人、痴漢師に開発調教」って……いやらしいこと、指導されたり、あたしが輪姦とか痴漢されたりするところ、想像してるってこと……?」
タイトルを上から読み上げ、初めて「輪姦」などという言葉を発したことに違和感がありつつ、からかいを込めて尋ねる。
理央はぎゅっと目を閉じるだけで、答えられなかった。
「怒ってないよ。昨日のこと、思い出してくれたから?」
「うん。思い出した……。それに一回しとけば……ちょっとは気も紛れるかなって」
袋をテーブルの上に置いて、正直に言う理央との距離を、佳織は縮めた。
二人の吐息が感じられるほどの近さだった。
「やっぱり、優しい」
佳織は頬に唇を押し当てた。
「これ……あたしも見てみたいな」
「えっ」
理央の視線がテーブルに置かれた袋に釘付けになり、少し手が震える。
佳織はにっこり笑いながら、そっと理央の手に袋を近づける。
「見たことないんだ、こういうの。一人だと恥ずかしいけど」
「い、いいけど……どれを」
佳織が袋から取り出したのは「未亡人、痴漢師に開発調教」だった。
理央はパソコンを開いて、DVDをセットする。
安っぽい音楽と、メニュー画面が映し出され、本編再生ボタンを押した。
二人はビールを飲みつつ、鑑賞し出す。

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