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HEAVEN~時を超えて~
第3章 錯乱
『マコト…朝だよ』


『・・・』



よほど堪えてしまったのかな

必要以上にダメージを与えてしまったようだ

締めと緩めのコントロールって難しい



発狂などさせてしまっては元も子もないし


少し心配で食事や飲み物に少量の薬を混ぜて
落ち着かせてみたり眠らせて様子をみていたけど



『・・・』



しばらく優しくはしないからね、と
宣言をするくらいの身構えでいたのに

それこそ服も着せずに

彼女が泣いて許しを請うまで、なんて
ちょっと厳しい目でいこう
くらいに思っていたのに僕は


丸二日、素っ裸のままにしても
文句ひとつ言わないどころか

一言も声を発しない
意思を見せない真にさすがに少し焦っていた



お人形になってもらいたいんじゃないんだよ



やっぱり健康的で人間らしい生活にしなくちゃね



彼女は心の中ではもちろん色々思っていただろうけど

それなりに非日常が日常になりかけて
この間までは、家の中はある程度好きにさせて
洗濯や料理、適度な娯楽と、日常的な事をして
〃自我〃を保てていたからバランスがとれていたはず


だからこそさ



『マコト…こっちにおいで』



『・・・』



裸のまま、言われるまま最低限の動きをして
僕の前にトボトボと歩いてくる真



こんなのは、やはりダメだよね

しまったしまった…僕としたことが




『お弁当を作ったよ。ほらみて?』


『・・・』



真は何ひとつ意思を見せてこなくなってしまったから
僕は勝手に行動を変える



『さ、これを着て・・・』




クローゼットから出して置いた
少し色の明るめの女の子らしいワンピースを彼女に着せた




『お散歩にいこう』
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