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騎士団長は恋に溺れてはいけない──それでも君を抱きしめた夜
第1章 この想いは、ただの憧れ

俺の名前は、リュカ。この国の騎士団長を務めている。
十八で剣を手にしてから十年。
仲間の血を見て、己の血も流して、それでもこの国を守りたいと思い続けてきた。
今日は、新たな騎士を選ぶ選定式。
年に一度、民間から志願者を募り、剣の才を見極める。
その場に、珍しく一人の女がいた。
「セラ・フォルネリアです。」
透き通った声だった。
腰まである長い髪をひとつに結び、凛とした立ち姿。
だが、鎧の下の身体は明らかに細い。剣など、まともに振れないのではないかと思った。
「君はどうして騎士団に?」
問いかけると、彼女はまっすぐな眼で答えた。
「両親の仇を討つためです。」
静かだったが、確かにその言葉には熱があった。
十八で剣を手にしてから十年。
仲間の血を見て、己の血も流して、それでもこの国を守りたいと思い続けてきた。
今日は、新たな騎士を選ぶ選定式。
年に一度、民間から志願者を募り、剣の才を見極める。
その場に、珍しく一人の女がいた。
「セラ・フォルネリアです。」
透き通った声だった。
腰まである長い髪をひとつに結び、凛とした立ち姿。
だが、鎧の下の身体は明らかに細い。剣など、まともに振れないのではないかと思った。
「君はどうして騎士団に?」
問いかけると、彼女はまっすぐな眼で答えた。
「両親の仇を討つためです。」
静かだったが、確かにその言葉には熱があった。

