この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
巫女は鬼の甘檻に囚われる
第10章 赤い痕

巫女の身体は熱くたぎり、意識が甘く蕩ける。
(だめ……わたし、こんな……!)
彼女は必死に理性を保とうとしたが、鬼の動きは容赦なく、彼女を快楽の波に飲み込んでいく。
こんな事をしている場合ではないのに
(わたしはっ…あなたのことを、知りたい、のに…!)
涙を流す目を開けば、自身を犯す男の熱っぽい視線に釘付けにされる。
「あっ‥‥ううっ‥‥ああっ‥‥‥あ‥‥♡」
危険すぎる男の表現──逃れようとする巫女が視線を横に逃がすと
霞む視界にうつる森に、影尾と玉藻の姿はもうなかった。
木の陰に彼らの気配はなく
すでにこの場から逃げた後のようであった。
──…

