この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
巫女は鬼の甘檻に囚われる
第8章 鬼と巫女の攻防

 彼女の頬は赤く染まり、唇は濡れて光っている。

 鬼は満足そうに微笑み、彼女の首筋に唇を寄せ、鎖骨に、胸元に、ゆっくりと口付けを繰り返す。まるで彼女の肌に宿る媚薬を味わい尽くすかのように。

「‥ぁ‥‥//」

「何よりも俺の興味を引き、穢したいと思わせてくるお前こそ──この世の最たる美しさだとは思わんか」

 胸の膨らみに舌を這わせて、鬼は囁く。声には欲望と、どこか純粋な執着が混じる。

 巫女は息を乱しながら、鬼の言葉に抗うように目を閉じた。

「はぁ、はぁ……!それ、はっ…あなたの錯覚です」

「……」

「仮に、わたしを美しいと思うなら……なぜその美しさを壊そうとするのですか……!?本当に美しいものを愛でるなら、それを守りっ…、慈しむべきではありませんか」

「……?」

 鬼は一瞬、動きを止めた。

 彼女の言葉が、彼の心の奥に何かしらの波紋を広げたようだった。

「守る……だと? 馬鹿げたコトを。俺はお前を俺のものとして、俺の色に穢し、永遠にこの手で握り潰す」

「それではあなたはっ……決して本当の美しさを知ることはできません」

 巫女は静かに、しかし力強く言い放つ。

「美しさは、壊すことで輝くものではありません。共に生き…共に時を重ねることで、初めてその深さがわかるのです…!」

「……っ」

 鬼は彼女の言葉にハッとしたかと思うと、目尻を鋭くあげて明確な苛立ちを見せた。

「お前の言うコトは、まるで呪いだな」

 鬼は唸る。


/111ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ