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第7章 チームの作戦会議

「ほう、言い切るということは、何か根拠がありそうだね」

と、聞くのは重村。

「ハウスメーカーに勤めていると、それぞれの家庭のなかに入っていくことになるのですよ。家を建てるまでは、家を建てるという目標があるので、そこまで険悪な夫婦仲というのはありませんが、ローンを組んで、支払いが始まると、険悪とまで行かなくても波風は立つこともあります。あと、家を建てると100％、後悔ポイントができるのです。その責任を巡って波風が立つこともあります。色気のある奥様で、やりたい盛りの営業マンだったりすると、そこで、まあいろいろあるわけですよ。さすがに、私はないですが、若手の尻拭いをしたこともありますし、奥様に迫られて困っているという後輩がいたこともあります。あの女性も、家を建てて数年経って、家のことで不満があったり、波風があるのか、それとも、単にセックスレスなのか、そういうことがあれば、意外に容易に落ちますよ。ただ、誰でもいいというわけではないでしょうし、受ける側の男も、不倫となると、ハードルがあります。若くて未婚なら、意外に人妻は美味しいかもしれませんが、私も家庭がありますし、皆さんもありますからね」

と、一気に話した関。

「資産運用を生業としている立場から言わせると、ローンはあっても事業用。要は医院の開院費用だと思う。それもペイしている可能性が高い。自宅は基本、キャッシュだと思ったほうがいい。開院したのが、今、ホームページを確認すると、9年前。家を建てたのが5年前とすると、開院費用のローンは残しつつ、貯金で家を建てたと考えるべきかもしれない。年収5,000万程度でも、可能だな。あと、あの家で不満はあるだろうか。設計士が入って聴き取りもしているだろうし。結婚して何年かにもよるが、子供ができない等の理由も考えられる。俺の勘だが、あの家の佇まいを見る限り、綺麗に片付きすぎていて、子供がいるようには思えなかった。普通、庭に三輪車や砂場があっても不思議ではない。それに、あの女性のの雰囲気も妻であっても母という雰囲気はなかった」

と、話す反町。