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微熱に疼く慕情
第1章 【渇いた心】

生ビールを頼んだ大智は美味しそうにゴクゴク喉を鳴らしてる
「ぷはー!美味えー!一華も無理せず飲めば?」
「今日は休肝日なんで」
「ほろ酔い顔の一華、可愛いんだけどな」
「話、しようか」
大智はおつまみ、私は定食を頼むというアンバランスさ
いただきます、と食べ始めるが大智からは話題を出してこない
生ビールおかわりしたところで私から口を開いた
「今朝も言った通りなんだけど、今は誰かと付き合う気はないの、もし元サヤとかを考えてるなら答えはNOだから、それと今日みたいに待ち伏せはやめて、気持ち悪いから」
「一華ぁ……そんな意地悪言うなよ、楽しくやろう?」
「元カレと楽しくやれる人の方が少ないと思うけど」
「一華が言ってた条件、俺もよく考えたんだけど……やっぱり、その、身体だけの関係ってのは寂しい気がするんだよな、あ、だから元サヤにって言うんじゃない、お互い、次の相手が見つかるまで……仲良く出来たらなって、それじゃダメ?時々会って普通にデートとか、さ」
「は?どういう意味?」
「だから、普通に会って楽しく過ごして終わりの日もあったりさ」
「逆に、身体の関係ナシでって事?ただのお友達?」
「そう、そういうのからまた始めない?」
「あ〜、普通に無理なんですけど」
「えぇ……厳しいな」
「大智はさ、もうそんな無駄な時間過ごさなくて良いよ」
「え…?」
「普通に愛してもらえる人、探しなよ、間違いなくそれは私じゃないの、元カレだから私は普通に幸せになって欲しいよ?」
「それが一華だって思ってるんだけど」
「だから違うって」
「どの口が言うんだって思うけど、一華失って…俺、めちゃくちゃ後悔して……」

