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微熱に疼く慕情
第5章 【陶酔させてく純情】





バックハグから振り向いての「ダメ…」はダメじゃないって事になっちゃうよね
のぼせちゃう前に上がろう



「ねぇ、待って、服着てない…」


「どうせ脱がすんだから良いでしょ?」


「脱がされるのが好きなのに…」


「わかった、早く着てっ」


「ちょ、ちょっと…ねぇ、アハハ」



ロンTズボッと着せられてショートパンツも履かせてくる
ちゃんと腰まで履く前に抱っこされて寝室に連れて行かれた
2人でケタケタ笑ってベッドに下ろされたら始まる合図……



「本当は大きな声で言いたい……俺の彼女は橘 一華だって……今、一華を必死に口説こうとしている奴らに知らしめたいよ……でも我慢する、俺が一番大事にしなきゃなのは一華の心だから……ちゃんとGOサインが出るまで秘密にしておくからね」



「お、えらーい……んふふ、ありがとう、隼人さん」


「んーーー、やっぱり名前で呼ばれるの最高に嬉しい」


「2人きりの時はそう約束したじゃないですか」


「うん、でも俺、何気に仕事モードの時の“山岸さん”呼びも密かに好きだったりするんだよね」


「えぇ?そうなんですね……呼びましょうか?」


「いや、今は隼人で…」


「流石に呼び捨ては…っ」



出来ませんよって良い終える前に唇塞がれちゃった……
少しずつわかってきた先輩の人柄、性格
お付き合いするとその辺が徐々に見えてくるよね
一緒に居てリラックスしたり、素が出ちゃったりして、価値観の違いだったり、対応の仕方だったり……知らないうちに相手を試したり誰かと比べたりしていくんだろうね



私は基本、誰かと比べる事はしなくなったかな
色々と経験もしたし、その人を見て分析はしても
目の前の人は唯一無二だしって思って接するようになった







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