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嘘が下手
第33章 優しい手
それはガブでもマサトでもシゲルでもなく…

マモル…

ガブと会った日に出逢ってしまったモモだった



ガブからの連絡が途絶えている間も

マモルは定期的にメッセージをくれた
 
マモルはとても優しかった


言葉ひとつひとつ

私に好意を抱いてくれているのが伝わってきた


歳は10才も下だけど男性として意識しつつあった

『ハタチとガブさんとリカさんと俺で飲もうね!』

そう言って予定も組んでくれていた


私はマモルにメッセージを送った


私「これから飲めませんよね?」


マモルにだって家庭がある

日曜の夕方なんて出てこられるわけがない


そう思っていたらすぐに返信がきた

マモル「いいっすよ~」

えっ?

いいの?


子供達はママ友の家で泊まるからと…

夫はたぶん真夜中まで帰ってこない

私はひとりで家にいた


私「電話しても大丈夫?」

マモル「OK」

私はすぐ電話した
 
私『ホントに大丈夫なの?』

マモル『うん!今、友達んち出たとこ…

  どこまで行けばいいの?』

私『迎えにきてもらっていい?

  ○○町なんだ

  コンビニの裏手の道にあるアパートだよ

  目印がないからかなりわかりにくいんだけど…』


マモル『あれ?

  俺そこの道わかるよ

  つい最近仕事で行ったんだ

  じゃ着いたら電話するね!』


私『うん!』


なんという偶然なんだろう

 
程なく迎えに来てくれた

私はドキドキしながら助手席に乗った


私『急にごめんね!

  ご家族は大丈夫なの?』


マモル『嫁さんが子供連れて実家で飯食ってくるっていうから

  友達んちで飲もうと思って出掛けてたんだ♪

  飲もうとしたらリカさんから連絡がきたから

  わりぃって言ってすぐ出てきちゃった』

私『友達いいのー?』

マモル『いいの!いいの!

  どこ行く?』

私『日曜は休みの店が多いからなぁ…

  ××はやってるよ。』

マモル『じゃ決まり!』


マモルも私も常連の店…

ヒロキの店に行くことが決まった

   

 
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