パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 2度目のタイムリープ～アイドル編～

そこで今の状況を理解した。

今日はその【ふらっと#らぶ】のライブに来ているのだ。

キャパが1000人ほどの大きめのライブハウスで、数多くの地下アイドルが集まるフェスだったが、智樹の目当ては、最後のトリを務める【ふらっと#らぶ】だ。

智樹はざわつく気持ちを抑えながら、ライブの開始を待っていた。

ダンッダンッダンッ♪

メンバーみんなを、まるっとフラットに愛して♪

キラリーン♪

そんな入場のBGMが流れ、ステージの照明が明るくなった。

観客は男女半分ずつといった感じで、以前の閉鎖的なアイドルオタクという文化ではなく、SNSを使う若い女子からも支持を得るようになっているようだ。

[ふらっと#らぶ]のメンバーが一人ずつ登場していく。

最後に黄色のフリフリのアイドル衣装の心結が姿を現した瞬間、智樹の心は釘付けになった。

「今日も元気なココちゃんっ♪
心結の大きなハートで～♪」

心結が自己紹介のBGMで、そこまで歌うと会場が地鳴りを起こす。

「愛してる～っ!!!!!!!!」

小柄で元気な最年少の妹キャラ。
そんな心結の存在感は、ライブハウス全体を包み込むほどの輝きを放っていた。

あれがこの世界線のココ……

ココが生きてる……

それだけで胸が熱くなり、涙が頬を伝う智樹だった。