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第19章 極秘の撮影現場

「フッ……なるほどな。恥ずかしいのか？」

心結の耳元に落とされたその声は、冷酷でありながら、どこか挑発的だった。

心結は必死にカメラの存在を思い出し、役に徹しようとする。

みんなに見られている……

私は今、女刑事なんだ……

この男に屈しない強い女……

しかしそんな心結の気持ちを嘲笑うかのように、龍一の手が再び彼女の背中に回り、ゆっくりと動き出すと、その思考も徐々に薄れていく。

「いいぞ……その目だ。俺を睨みつけるような、強気な目……だがな、どれだけ睨んでも俺には何の効果もない……」

龍一の声が冷たく響き、心結の中に込み上げる屈辱感と、奇妙な一体感が入り混じる。

「フン……強気な女の演技か？もっと見せてみろよ……お前の覚悟ってやつを……」

そう言った龍一は、背中に回した手を心結の腰。そしてショーツ越しの尻肉まで手が伸びていく。

龍一の意図に気付いた心結は、強く唇を噛みしめた。

この状況での覚悟……

全部脱ぐってこと……

わかってる……でも……

心結はふと目を開き、龍一の瞳を見据える。

そこには、冷酷な裏社会のボスとしての役が宿っているが、ほんの一瞬、彼の素の表情が見えた気がした。

背後では、監督が声を押し殺しながら「いいぞ……そのまま続けろ」とスタッフに合図を送っている。

心結は再び目を閉じ、震える手で自らショーツのゴムに手をかけた。

恥ずかしいとか思っちゃダメ……

お仕事なんだから……

こうして撮影は進み、心結は龍一とのベッドシーンを乗り越えたことで、ひとみの妹役をゲットしたのだった。