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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第17章 最後のタイムリープ
智樹は握り締めた拳を見つめたまま、声を震わせた。

「もう一度……タイムリープしてほしい……今度こそココを救って来るから……」

ミサはため息をつきながらも、どこか哀しげに智樹を見つめる。

「もうやめておいたらどうかしら?また寿命を縮めることになるわよ。
正直、ココちゃんは今の生活が不幸だって思っていないかもしれないわよ?
玲音に貢いで、幸せだって考え方もあるんじゃないかしら?」

そんなミサの言葉に、智樹は強く首を振る。

「たとえココがそう思っていたとしても、本当に心の底から幸せだなんて思えない。玲音に利用されて、何もかも失って、それでも笑うなんて、そんなの……」

声が詰まった。
智樹の目には、涙が浮かぶ。

「俺には、ココが幸せそうには見えないんだ……だから、俺が救う。俺しか救えないんだっ!!」

ミサはその言葉に目を細め、何かを悟ったように小さく頷いた。

「……どうしてもって言うなら、止めないわ。ただ、次は本当に最後よ。もう二度と時間は戻せないって覚悟しておきなさい。それに、今回失敗したら、もう貴方の寿命は……」

ミサの言葉を最後まで聞かず、智樹は短く息を吸い込む。

「それでもいい。俺が生まれてきた理由……それはココを救うため……俺の人生が短くなっても、ココと一緒に幸せになりたい……」

なんかガチ恋口上風に言ってみた。
他の人生を歩めばえぇやんっ。というツッコミを入れたいが、思春期の男は、初めての彼女は特別らしい。

ミサは黙り込んだ後、智樹に言った。

「……これで本当に最後よ。次にココちゃんを救えなかったら、貴方がどうなっても、私は知らないから……」

智樹はその言葉に頷き、決意を固めた。
ミサへ向けた視線は決して揺らがない。

「ありがとう。ミサ……行ってくる……」


強い決意とともに、智樹の視界は闇に包まれた。

次に目を開けると、また知らない学校の教室の光景が広がる。

心結を救う為の、最後のチャンスが始まった。

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