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天狐あやかし秘譚
第43章 陰謀詭計(いんぼうきけい)

ちなみに、親父たちは、この話に出てくる名越高重の家系に属しているという。親父が属している家系は名越の分家であり、分家は他に三つあるらしい。つまり、今は俺と真白が属している本家の他、正統の分家である四家系があるのだという。そして、この四つの分家から、その時々でちょうどよい人物を探し、名越の家に婿にやることで、この『器替え』を代々行い続けているのだという。
「だから頼む・・・足玉は・・・疱瘡神を抑え、人々を守るのに必要なんだ・・・返してくれ」
親父は再び、土下座するように頭を下げた。
「今、疱瘡神は真白の・・・中に?」
俺は目を見開いた。伝説を鵜呑みにした訳では無いが、足玉の神力が真実であることを知っている俺は、その話を無視することも難しかった。
本当に、真白の中に、その化け物が?
「おい!足玉がないと、真白は・・・真白はどうなる?!」
土下座している親父の襟首を掴んで詰問した。親父は苦しそうに身じろぎをひとつすると、吐き捨てるように言う。
「もし、足玉がなければ、真白は・・・
疱瘡神に身体を食い破られる」
「だから頼む・・・足玉は・・・疱瘡神を抑え、人々を守るのに必要なんだ・・・返してくれ」
親父は再び、土下座するように頭を下げた。
「今、疱瘡神は真白の・・・中に?」
俺は目を見開いた。伝説を鵜呑みにした訳では無いが、足玉の神力が真実であることを知っている俺は、その話を無視することも難しかった。
本当に、真白の中に、その化け物が?
「おい!足玉がないと、真白は・・・真白はどうなる?!」
土下座している親父の襟首を掴んで詰問した。親父は苦しそうに身じろぎをひとつすると、吐き捨てるように言う。
「もし、足玉がなければ、真白は・・・
疱瘡神に身体を食い破られる」

