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天狐あやかし秘譚
第101章 純粋一途(じゅんすいいちず)
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【純粋一途】邪念や私欲がなく、ひたすら一つのことや相手に心を寄せ、誠実に思いを貫くこと。
私の思いは、誰にも邪魔させないんだから!みたいな。
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こ・・・これ!まずい!!!

後ろを気にしつつ私は、夜の代々木公園をひた走っていた。黒い獣は疲れを見せる気配もなくひたひたと私の後ろをぴったりとついてくる。私の方はというと、そんな獣に追いすがられてはスマホのフラッシュを焚いて牽制し、怯んだ隙に少し距離を取ってはまた走る・・・先程からこれの繰り返しでなんとか凌いでいる状態である。

正直に言えば、もう少し引き離すこともおそらく不可能ではない。石釘をうまくつかえば足止めをして撒いてしまうこともできるかもしれない。しかし、そんなことをして、あまり私から引き離し過ぎてしまうと、あの獣が母や先程の女の子を襲いに行ってしまう可能性が懸念される。なので、おいそれとそんなこともできないのだ。

一応、母には石釘を3本使った簡易な土の結界である『土公三点結』を使っておいた。妖魅の侵入を阻害するそれがあれば、おいそれとあの獣の餌食になることはない・・・と思うのだが、いかんせん結界というのは一般的に、それを巡らせたものより強い力を加えれば破壊することも不可能ではない。そうなると、私がこうして獣を惹きつけつつ逃げ続けるのが一番の安全策になるわけである。

ここまでで、自分が放つことができる最大の攻撃呪が効かなかった以上、私にとっての勝機は2つしかない。

ひとつは、先程の女子がなんとかしてこの異界の縁を見つけて、そこで土の術式を発動。うまく結界を破って外に逃げ出し、スマホで陰陽寮に電話し、私のSOSが陰陽寮の誰かに届くこと。

もうひとつは、私自身が結界の縁を見つけ出して、同じく結界を抜け出し、今度こそ最大声量でダリを呼び出すこと。

どちらにせよ、今、私にできることは、なんらかの形で事態が好転するまで逃げ続ける・・・それだけである。

フシュウウウ・・・

また、あの不気味な呼吸音だ。

そして、この身体にまとわりつくような不快な獣臭さと、ガサガサ、ひたひたと密やかな音を立てつつ後ろにピッタリと張り付いてくる異形の気配・・・。

とりあえず気持ちが悪い・・・そして何より、悍ましい。
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