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天狐あやかし秘譚
第87章 【第17話:鬼子母神】追奔逐北(ついほんちくほく)
☆☆☆
奥田は随分と足取りの怪しくなった女性を肩で担ぐようにして店を後にする。
彼が飲みながら名を確認したところ・・・トワコ、というらしい。十和子、もしくは斗和子、かもしれない。

「大丈夫ですか?十和子さん」
肩を貸しながらゆっくりゆっくり階段を上がっていく。十和子がこの通り前後不覚になってしまったため、お勘定は必然的に奥田が持つことになったが、彼としてはこれからのことを考えればお釣りが来るくらいのものだった。顔が近くにあることで、唇から仄かに甘いカクテルの匂いが漂ってくるのがよく分かった。

「ね?十和子さん、そんなんじゃお家帰れないでしょ?休憩、休憩していきましょ?ね?いいでしょ?」

奥田がいうと、十和子が微かに頷いた。
意識は大分朦朧としているようだ。本人は飲みすぎた、くらいにしか思っていないだろうけど・・・。

表通りに出ると、タクシーを止める。行き先は少し先のホテル街。行きつけのところがある。平日の夜だ、満室ということはないだろう。・・・っとそれから・・・

奥田はスマホを取り出し、電話をかける。2コール目でそいつは電話に出た。

「お・・・大輔か?ああ、そうそう、ひとり『調達』できたからさ、これから。来れるか?うん、・・・そう、十和子ちゃんっていってさ、なかなかなのよ。2〜3人連れてきて。ああ、そう、場所はいつものところ。んじゃな、酒と食いモノ、ちゃんと持ってこいよ〜?」

電話を切ると、奥田は自分の肩にもたれて浅い呼吸をしている十和子の顔を見下ろした。

常連となっているホテルにつくと、店員との目配せだけで手続きが全てが済んでしまう。黙ってキーを受け取ると、そのまま一番広いラグジュアリールームに連れて行く。このホテルで一番広い部屋で、ベッドだけではなく、4〜5人は余裕で座れるソファセットやカラオケまで置いてある。ちょっとしたパーティにも使えるスペシャルルームだ。

奥田は、その毒牙にかけた女性をここに連れ込むことが多かった。そして、自らが女を犯した後、仲間に声をかけ、輪姦させるのを常としていた。目的は、女の心を徹底的にくじいて訴える気力を奪うこと、そして、仲間から金を徴収して、女を『調達』するのに使った『経費』を回収することにあった。

さて・・・奴らが来るまでに一発やっとくか・・・
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