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処女(はじめての)浮気/お持ち帰りされた若妻
第2章 再会と予感

混雑した店内、ざわめきの中で2人はカウンター席に案内された。
「ふふっ、こうして並んで座ると、小学校を思い出すよね」
「そうだな……1年生と5年生のとき、だったよな? ミキの隣の席」
「そうそう!」
アルコールも手伝って、会話は次第に弾んでいく。
「レン君は、今どんな仕事してるの?」
「ここからずっと離れた街で営業職……。こう見えて、一応一部上場企業の社員だぜ」
笑い交じりに話すレンの横顔に、ふと影が落ちる。
2人が育ったこの街に、何か嫌な思いがあるのだろうか――そんな言い方にミキには聞こえた。
何気なく目を落としたミキは、レンの薬指の指輪に気づく。
「……結婚してるの?」
「うん、この歳で子ども2人。毎日が戦場さ。ミキは?」
「私も結婚してる。でも、子どもはまだ……」
ぽつりと答えるミキの胸に、小さなざわめきが広がる。
(こんなふうに、既婚の男女が並んでお酒なんて……ま、まずくない?)
「ごめん、ちょっとお手洗い」
レンが席を立つ。
その隙に、ミキはそっとスマホを取り出し、タツヤにLINEを送った。
《友達と飲んでくから、ちょっと遅くなるね》
(べ、別に嘘じゃないし……でも、なんでこんなにドキドキしてるの?)
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