この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
青い果実
第3章 誘い
だが、トオルにこう話したのだ。
「私も、トオルくんに会いたいけど、結婚してて、夫がいるわ…」
「その、旦那さんとは、上手く行ってないんでしょう?」
誠一とセックスレスであることはすでにトオルには話してあった。
確かに、誠一とはセックスレスでもう2年近くセックスをしていなかった。
ヤマザキがいてくれた時は、彼とのセックスで心も身体も満たされていた。
しかし、もうヤマザキはいないのだ。
「そうよ、上手く行ってないわ…」
「なら、俺と付き合ってよ…」
私は、その言葉を聞くと驚いてしまった。
トオルには彼女がいるではないか。
その彼女を裏切るのかと思ったのだ。
「でも、トオルくんには長野に彼女がいるでしょう?」
「それとは、違うんだ…」
「何が違うの?彼女を裏切るつもり?」
「そうじゃない…」
トオルはちょっと困っている様だった。
私には、意味が分からなかった。
「何が違うの?」
「俺さ…」
「なに?」
「彼女以外の女性を知らずに、このまま結婚するのがイヤなんだよ…」
確かにそうなのだ。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


