この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君とセカンドラブ
第1章 新しい家族
入籍というワードに驚いて声を上げたのは遼太だけではなかった。
「入籍だなんて!
マミー、私、そんなこと全然聞かされてなかったわ!」
遼太と同じように明日香もまた驚きの声を上げた。
「驚かせてしまってごめんなさいね
でも、ママはあなたと女だけで生活していくのは苦しいのよ
経済的にも今後の事についても男性と暮らす方がいいのよ」
今にも泣き出しそうな明日香の肩を抱いて
葵は入籍を許してほしいと懇願した。
「お前は男だし、今のままではいけないとわかってくれるよな?」
ポンと気安く誠一は息子の遼太の肩を叩いた。
「ま、まあ…本人同士がいいって言うのなら
僕は口を出す理由もないけど…
じゃあ、今の家に四人で暮らすってこと?」
「そりゃあ…当然そうなるだろうね」
ほら、案ずるより産むが易しだろ的な眼差しを
誠一は葵に投げ掛けながら、君も賛成してくれるよね?と、その視線を娘の明日香に向けた。
「私は…反対よ
あなたの事はパパとは呼べないし、
私の目の前の男を兄とは思わないわ」
僕だってお前みたいな女を妹だなんて思わないさ
売り言葉に買い言葉ではないけれど
遼太は心の中の言葉を口に出さずに
グッと堪えて飲み込んだ。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


