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僕のとなり
第4章 アパート
僕はそれを聞いて隣の6畳の部屋に大量にある洋服に頷いてしまった。
アパレルの仕事をしているから、あれだけの洋服があるのか。
そう思ったのだ。
それに、森山さんはいつもお洒落な服を着ているとその時気づいた。
「薫くん、いや、薫って呼び捨てにしていいか?」
「え?構いませんよ」
「じゃ、俺の事も森山さんて呼ぶのはやめて、優真って呼んでくれないか?」
「ええ、別に構いませんけど?」
「それに、その敬語もやめてくれ」
「そ、そうですか?」
「ほら、また言う…」
僕らは二人で大笑いしてしまった。
優真は僕とどことなく気が合うような気がした。
「優真はどこの百貨店で働いてるの?」
「俺か?センター南にある百貨店の中のテナントで働いてるさ」
「え?センター南なの?」
「そうだよ、知ってるのか?」
「うん、僕の彼女がセンター南に住んでるんだ…」
それを聞くと優真はとても残念そうにしていた。
僕はビールを飲む手を止めてしまった。
「彼女がいるんだな、薫には…」
「居るにはいるんだけど、余り上手く行ってないんだ…」
僕はそう言うと口ごもった。

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