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青い欲情~男と女の色模様~
第15章 告発状
「もしかして、父さんの仕事関係?」
僕はてっきり父さんの部下が
仕事のデーターベースでもまとめて送り届けてきたのかと思った。
「正月早々、そんな仕事熱心な奴はいないよ
それに、そんな急ぎの仕事を誰かに任せた記憶もないしね」
取り敢えず、どんなファイルが入っているのか見てみようよと
僕は部屋からノートパソコンを持ち出して食卓の上に置いた。
ノートパソコンを起ちあげて
メモリースティックをUSBに差し込むと
たったひとつのフォルダーが現れた。
「動画ファイルみたいだよ」
家族三人が興味を持ってノートパソコンのモニター画面を食い入るように見つめていた。
「再生してみるね」
僕は皆がパソコン画面を注目している中で
再生を始めた。
紙に何やら文字の切りぬきが貼り付けられているのが映し出された。
「清?なんだこれ?」
家族三人の誰もが切り抜き文字を見て
朝に届いた宛名のない年賀状の母が不倫しているという告発状を思い出していた。
再生画面は次の文字を映し出す。
次の文字は「美」だった。
「続けて読むと清美だよ…母さんの事かい?」
ふと、母の顔を見てみると、とんでもなく青ざめていた。
画面は次々と文字を映し出していた。
やがてズームアウトし始めて
貼り付けられた文字の文章となってゆく。
『清美と不倫相手の姫始め』
僕と父はハッとして母を見た。

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