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ex-girlfriend
第6章 彼女との結婚〜家族になる

無口でぶっきらぼうで恐い。
そう思っていた父親は、
大企業でそこそこの役職まで勤め上げて、
単身赴任でもあらゆる国や地域にも行っていただけあって、
思いの外、話し上手で聞き上手だった。
彼女もなんだか楽しそうに話をしていて、
そこに母親も加わって盛り上がっているから、
僕の出る幕が無いほどだった。
「それで、予定日はいつ頃なの?」と母親がストレートに訊くと、
彼女は少し困った顔で僕を観た。
「あの…。
まさか妊娠してるなんて思わないで、
仕事で台湾に長期滞在することになったので、
まだ、ちゃんと病院に行ってないです」
「ええっ?」
と、僕も含めて三人で声を上げてしまうと、
彼女は小さくなってしまって、
「まさか、一度で授かるなんて思ってなくて…。
それに、悪阻とかもなくて…。
あ、台湾で薬局の試薬で念の為に二回、確認してみたら、
二回とも陽性だったんですけど…。
生理も来てないし…」
と言った。
「まあ!
それじゃあ、明日、病院に行った方が良いわね。
初産でしょ?
30歳過ぎてても、
今は高齢ってわけじゃないでしょうけど…」と母親が言うと、
「いえ。
あの…。
二人目なんです」
と彼女はキッパリした声で言った。
「帝王切開だったので、
今回も帝王切開になりますので、
出来たら同じ病院に行けたらと思ってます」と続ける。
「えっ?
それじゃあ、一人目のお子様は?
うちの息子と同じで、
離婚されてるのかしら?」と母親はちょっとズカズカした感じで訊いてくるから、
僕は思わず会話を止めてしまった。
そう思っていた父親は、
大企業でそこそこの役職まで勤め上げて、
単身赴任でもあらゆる国や地域にも行っていただけあって、
思いの外、話し上手で聞き上手だった。
彼女もなんだか楽しそうに話をしていて、
そこに母親も加わって盛り上がっているから、
僕の出る幕が無いほどだった。
「それで、予定日はいつ頃なの?」と母親がストレートに訊くと、
彼女は少し困った顔で僕を観た。
「あの…。
まさか妊娠してるなんて思わないで、
仕事で台湾に長期滞在することになったので、
まだ、ちゃんと病院に行ってないです」
「ええっ?」
と、僕も含めて三人で声を上げてしまうと、
彼女は小さくなってしまって、
「まさか、一度で授かるなんて思ってなくて…。
それに、悪阻とかもなくて…。
あ、台湾で薬局の試薬で念の為に二回、確認してみたら、
二回とも陽性だったんですけど…。
生理も来てないし…」
と言った。
「まあ!
それじゃあ、明日、病院に行った方が良いわね。
初産でしょ?
30歳過ぎてても、
今は高齢ってわけじゃないでしょうけど…」と母親が言うと、
「いえ。
あの…。
二人目なんです」
と彼女はキッパリした声で言った。
「帝王切開だったので、
今回も帝王切開になりますので、
出来たら同じ病院に行けたらと思ってます」と続ける。
「えっ?
それじゃあ、一人目のお子様は?
うちの息子と同じで、
離婚されてるのかしら?」と母親はちょっとズカズカした感じで訊いてくるから、
僕は思わず会話を止めてしまった。

