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第15章 Ⅳ日目

「あああ!もうっ止めてくれ！潰れる！」

と泣き叫ぶ男の声に、梓が目を閉じ空を仰いだ。

その顔は快感に飲まれた時のような、妖艶な顔をしていた。

（これが..虎狐女の榊原梓....）

僕はその表情から目が離せなかった。

ずっと見てみたかった姿がすぐ目の前にある。

思わず鳥肌が立ち、心がざわめいた。

（僕が本当に見たかった女..やっぱりこの女を....梓を僕だけのものにしたい..全て..）

すると残りの一人が、逃げ腰になりながら叫んだ。

「もしかして....お前！あの虎狐女組の..梓じゃねえか！？」

その言葉に、倒れていた二人がふらふらしながらあわてて立ち上がった。

「う、嘘だろ..？」

「けどアイツは察にパクられて解散したって..」