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黒薔薇学園の白い百合たち
第3章 教育学部の沢渡くん
「今出ていった若い男と寝たのかよ」
「やだぁ~、何?ヤキモチやいてるの?
バカね、あの子の事をよく見た?
あの子、まだ高校生なのよ
未成年相手にセックスなんてしないわ」
本当だな?
そう言って沢渡くんは私にキスをしようとした。
「臭(くさ)っ!」
顔をしかめて沢渡くんは顔を背けた。
「何だよ!由里!
君の顔からアノ匂いが
プンプンしてるじゃないか!」
はっ!しまった!
顔射されてティッシュで拭き取っただけで
洗顔していなかったから
精液の匂いが残っていたんだわ!
「ち、違うの!これには訳があって…」
「訳もなにも、寝たことに違いはないだろ!
何だよ!僕という彼氏がいながら二股かよ!」
「ちょっと待ってよ
私、別にあなたとはお付き合いしてるつもりはないんですけど」
「はあ?セックスしておいて
それはないんじゃないか?」
沢渡くんの事は
好きか嫌いかと言われれば
好きの部類に入るけど、
かといって私の心の中では
沢渡くんとお付き合いしているつもりはなかったんです。
弄(もてあそ)ぶというつもりもないんですけど
お互いに体を求めてしまったのは
ちょっとした出来心というか
ムードに負けたというか…

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