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生きること、思うこと
第373章 意識不明Ⅱ
悪性症候群とは向精神薬の重篤な副作用であるとされています。
やはり、長期にわたって飲み続けて来た精神安定剤が原因だった様です。
私は昼間飲んでいた強い精神安定剤の他に、寝る前にも向精神薬や睡眠薬に精神安定剤を飲んでいたのです。
かなり、オーバードーズに近い状態でした。
私は入院中に意識を取り戻したり、意識を失ったりを繰り返しました。
私の姉や妹や倫也さんは医師からこんなことを言われていたのです。
「今夜が峠かも知れません…」
私の症状は一向に良くならず、命にも危険が迫っていたのでした。
その一報を聞いた現在85歳になる私の主治医はこう言ったそうです。
「とにかく、市民病院ではどうにもならないから大学病院に転院させてくれ…」
そう言う経緯で私は大学病院に転院することになりました。
転院する時、倫也さんが付き添ってくれました。
救急車に乗せられサイレンを聞きながら私は倫也さんにこう聞いたのです。
「これからどこに行くの?」
「え?病院を変わるんだよ、大学病院に行くんだ…」
「そうなんだ…」
そう言うと私はまた意識を失ったのです。
次に気が付くと私はビニールに囲まれたベッドに横になっていました。
多分、集中治療室に運ばれたのでしょう。
暫くの間その治療室にいたと思います。
その後、個室へと移されました。

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