この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
プリンスの誘惑
第3章 ~腹黒王子~ (前編)

「シェードさまっ」
再び、シェードさまの顔が近づいてきて、わたしは彼の胸を押しのける。
「……あれ? もしかして嫌がってます」
わたしはこくこくっと必死に頷く。
「そんなに必死に頷かれると……困ってしまいますね」
本当にそうおもっているのだろうか。
心なしかシェードさまは嬉しそうに笑い声を含んだ声だったような気がする。
「な、なぜ……こ、このような……」
「んー、なぜ? アザレアは僕の王太子妃になっていただこうと」
「……お、お、っ!」
王太子妃っ!
シェードさまは……本当に王子様だったの!?

