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さげまん女の憂鬱~こんな私でよければ~
第7章 寝取り
温泉旅行から帰ってきてからは
礼二の機嫌も良く、
良美もまた礼二に
セックスをねだることもなくなり
夫婦仲は、いたって良好だった。
そんなある日…
「ねえ、あなた、
もうすぐ6回目の結婚記念日よ」
毎年、結婚記念日には
レストランに出掛けて
豪華なディナーを食べるというのが
夫婦の習わしだった。
「今年は、どこのレストランにします?」
良美の問いかけに
「う~ん…そうだなあ…
今年は趣向を変えてホームパーティにしないか?」
礼二はそのように提案した。
「二人だけのパーティ?」
なんだか盛り上がらないわね…
良美は礼二の提案に乗り気ではなかった。
「ほら、霧島さんには
温泉旅行を招待してもらってから
お礼もできていないし
彼をパーティに招待しようよ」
「まあ!それはいいかもね」
当日、デリバリーでほとんどの料理を手配した。
手料理でもてなしたかったけど
残念ながら目を覆いたくなるほどの料理下手なので
手抜きと言われそうだが
不味い料理を食べてもらうのも気が引けた。
そうこうするうちに
礼二が帰宅してきた。
そして、礼二の後ろには霧島の姿も…
「下でばったりと会ってね」
礼二はさあ、どうぞむさ苦しい部屋ですがと
霧島を迎え入れた。
「お邪魔します…
豊田さんは警察官なんですね
教えられた住所に来てみれば警察官舎だから
思わず引き返そうかと思いましたよ」
何も悪いことはしていないんですけど
やはり警察って聞くと落ち着かないもんです
そんなことを言いながら
霧島は良美にアイコンタクトをしてくる
礼二が警察官だとわかった以上
不倫のことは絶対にバレないようにと
釘を刺してきたかのようだ。

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