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幼なじみのフヒト君
第6章 そして…

「ママ~、おっきいトラックが来たよ~」
5歳になる息子の太一が、窓から外を覗いている。
「あら、なにかしらね?」
エプロンで手を拭きながら、窓に張り付いた息子の側に行き外を覗くと、引越し業者のトラックが止まっていた。
「舞ちゃん、どうしたの?」
二階からカップを持って不日人が降りてくる。
「あ、お疲れさま。なんか、引越しみたい。」
不日人は、現在、家で仕事をしている。
いまはたぶん珈琲を入れに来たのだろう。
私たちの側にきた不日人は、窓の外を覗く。
「はは…なんか懐かしいね。」
不日人も昔、こんな風に引越ししてきた。
「ほんとね…」
私達は笑いあい、息子の頭を撫でた。
「太一、お友達がいるといいわね」

