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疑似恋愛(仮)
第8章 ~お付き合い~

遼介と顔を合わせたくはなかったが、圭太の親友でもあるのだから、言わないのも不自然だと圭太と百合は報告を兼ねて会うことにした。
「オレら付き合い始めたんだ」
前置きなしに圭太は遼介に告げた。
「え?」
遼介は百合を見て
「ほんとに?」
と聞いた。
「なんで百合に聞くんだよ。オレがそうだって言ってるだろ?」
「俺は百合ちゃんに聞いてるんだよ!圭はだまってて」
いつもの物静かな遼介とは思えないくらいの言動に百合は何も言えず俯きただ頷いた。
「そう…なんだ。おめでとう…」
百合は寂しそうな、悲しそうな遼介の声に顔をあげた。
「遼く…」
遼介は百合の言葉が聞こえなかったのか、くるりと背を向け
「俺…邪魔だろうから…行くね。圭…百合ちゃん泣かすなよ」
「りょ…」
引き留めようとする百合の手を圭太は掴んで離さない。
「行くなよ…オレのそばにいて…くれよ」
【そうだ。あたしは遼くんを引き留める権利なんて…ないんだ。あたしは…圭ちゃんの…彼女なんだから】
圭太はオレ様で口も態度も悪い。
が、百合にはあの日からとても優しかった。
【圭ちゃんのためにも…早く遼くんへの想いを断ち切らないとね】
百合はもう一度遼介が行った方向を向いて
【さようなら。大好き…だったよ。遼くん】
と胸の中で行った。
「オレら付き合い始めたんだ」
前置きなしに圭太は遼介に告げた。
「え?」
遼介は百合を見て
「ほんとに?」
と聞いた。
「なんで百合に聞くんだよ。オレがそうだって言ってるだろ?」
「俺は百合ちゃんに聞いてるんだよ!圭はだまってて」
いつもの物静かな遼介とは思えないくらいの言動に百合は何も言えず俯きただ頷いた。
「そう…なんだ。おめでとう…」
百合は寂しそうな、悲しそうな遼介の声に顔をあげた。
「遼く…」
遼介は百合の言葉が聞こえなかったのか、くるりと背を向け
「俺…邪魔だろうから…行くね。圭…百合ちゃん泣かすなよ」
「りょ…」
引き留めようとする百合の手を圭太は掴んで離さない。
「行くなよ…オレのそばにいて…くれよ」
【そうだ。あたしは遼くんを引き留める権利なんて…ないんだ。あたしは…圭ちゃんの…彼女なんだから】
圭太はオレ様で口も態度も悪い。
が、百合にはあの日からとても優しかった。
【圭ちゃんのためにも…早く遼くんへの想いを断ち切らないとね】
百合はもう一度遼介が行った方向を向いて
【さようなら。大好き…だったよ。遼くん】
と胸の中で行った。

