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ふぞろいのザクロたち
第3章 予選落ちの女
水着コンテストの控え室は
まるで芋を洗うかのようにごった返していた。
予選落ちして泣きじゃくる女の子…
そうかと思えば
以外に隣の女の子はサバサバしていて
応援に来てくれていた熟女とイケメンに
「落ちちゃった~」なんて笑顔で受け答えしていた
私は…
職場の男の子たちに
水着コンテストに出場するのよと
いっぱい宣伝をしてきたのに
誰一人として応援に駆けつけてくれなかった。
『所詮、職場の付き合いって
以外と冷たいものなのね』
咲洲千尋は着替えた水着を
無造作にバッグに放り込んだ。
『いい線いってると思ったんだけどなあ』
目立たなければと
少し無理して露出の多いブランドものの水着を
思いきって購入した。
今となっては
無駄な浪費に終わってしまった訳だが…
『審査員も見る目がないわね』
この日のために
フィットネスジムに通って体を引き締めてきた。
何のためにあんなに頑張ったんだろ…
食べたいものも食べず
ただ一つの楽しみだった露出癖さえも
封印してきたのに
むしゃくしゃすると
再び露出癖がムクムクと顔を出してきた。
『今夜辺り、またどこかで露出しなきゃ
心がパンクしちゃうわ』
千尋は急いで荷物をまとめると
慌てて会場を後にした。

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