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第4章 新しい生活

「お皿、洗ってくるね。」
軽い足取りで立ち上がると、不器用な手つきでお皿を洗った。
それが終わると、楓が生ゴミの処理とシンクの掃除をする。
これも、暗黙に決まった流れ。
それから楓はアキに本を読む。
絵本だったり、小学生が読むような本だ。
アキは文字が読めなかった。
だから、読んで欲しいとお願いされてから自然と食後はそう言った時間になった。
「おしまい。」
「お。おしまいは覚えんだ。」
アキは嬉しそうに、おしまい、の文字をゆびでなぞった。
「えらいえらい！」
楓はくしゃっとアキの頭を撫でた。