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自分の為のBL
第2章 fantasy life
出口まであと少し! 気持ちが急いて、思わず駆け出しそうになった その時……
「あれ?京君?」
「!!!ッ……せ、先生…!」
優しくて大好きな、図書の杉崎先生だっ。
「今日は早いですね。用事ですか?本は借りな くて大丈夫です?お昼休みに読み終わってし まったでしょう?」
今日も知的な眼鏡をキラリと光らせて、きっと女 の子だったらウットリしちゃう様な笑顔で話し 掛けてくる。実際、先生のファンクラブも作ら れてるって噂だ。 優しくて、カッコ良くて…男の僕も憧れちゃ う。
いつもなら、先生から話し掛けて貰ったら嬉し くって嬉しくって! 沢山沢山おしゃべりしちゃうところだけど、今 はそれどころじゃないっ。
もし、先生に気付かれたら、恥ずかしくって死 んじゃう!
心の中で『先生ごめんなさい!!』って謝りな がら、僕は「大丈夫ですっ」って一言返すのが 精一杯で、転がる様に図書室を飛び出した。

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