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この世は金で回ってる。
第3章 九尾の狐
 愛人を孕ませるような夫が庇うわけもなく雀の涙程の慰謝料を手に追い出される。
 これを切っ掛けに男性に嫌悪感を抱くようになる。
 もともと女子校で女しか知らずに生きてきた下地があったためかレズに目覚めるのに時間は掛からなかった。
 ネットで知り合った女と同棲していたがレズビアンだと学校に知られ頭の固い上層部やPTAに追い出され逃げるようにこの村に赴任してきた。
 
 報告書を読み終える。
 珠世の顔は悔しさに歪み目には涙が貯まっている。
 「間違いないかな?」
 「・・・・・・」
 無言は肯定だ。
 「お前さ。女扱いされたの結婚するまでだったんだな。」
 「なぁ!」
 反論しようとするが興奮し過ぎたのか二の句が継げない。
 「そうだろ?亭主が求めたのは跡継ぎを産む道具で姑が求めたのは家の仕事をするお手伝い。学校が求めたのは授業をするロボット。」
 思い当たる節があるのだろう。
 口はパクパク動くものの言葉は出てこない。
 「あ、・・・・・・明日菜は違う。」
 漸く絞り出した答えを鼻で嗤う。
 「明日菜?嗚呼、同棲してたレズか。」
 この娘については写真までついていた。
 ほんわか、ぽわんとした守ってあげたい女の子って感じの娘だった。
 「お前さ。その背にナインだろ。彼女とセックスの時ずっと男役だったんじゃないのか?可愛い可愛い明日菜姫を愛おしむ王子様。」
 「ち、違う。」
 否定の言葉に力がない。
 どうやら図星らしい。ワンアウト。
 「もしかしてセックスの時ペニバン着けてた?それで明日菜のオマンコ、パコパコ攻めてた?」
 余程悔しかったのかギリギリと歯軋りの音が響く。はい、ツーアウト。
 「可哀想にな。女扱いされなさすぎてとうとう男になっちゃったんだ。あれ?気付いてない?さっき久子に言い寄った姿。どう見ても劣情に身を焦がした狒々爺だったぜ。」
 「イヤァ~~~!」
 悲鳴を上げながら全身を揺すり泣き喚く。はい、スリーアウト!
 俺の勝ち!
 野球ならここで攻守交代だがここでは攻めかたが変わるだけで依然主導権は俺の手の中にある。
 「なあ。女扱いされなかったのはお前のせいだと思ってないか?」
 意外な言葉だったのだろう。
 珠世の目に少し光が灯る。
 「勘違いするなよ。虐げる者と虐げられる者。どちらが悪い?略取する者と略取される者。どちらが悪い?」
 
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