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第36章 第三十六章新しいアドレスの世界（男からの返信）2

何度も読み返した末の最後の行を読んだ時、潤んだ瞳から涙が溢れていた。
ポトリと指に落ちると、由美は返信を書こうとしていたホームポジションから両手を離し、顔を覆った。

誰もいない薄暗い部屋に、液晶画面に照らされた由美のすすり泣きが響いていく。
悲しさではなく嬉しさで泣く涙は心地良く、由美はしばらく泣き止んだ後も余韻に浸っていた。