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「ヴァーチャル奴隷」契約(文字だけでイカせてくれますか?)
第128章 最後の調教(由美の想い)
9月9日(金)
20時30分

由美は滞在先のホテルのバスルームで入念に身体を洗い、簡単に化粧をした後、ノートパソコンとスマホをベッドにセットした。
例によってパソコン画面には啓介の12歳から現在までの写真を並べた。

今回はペニスの写真は写し出してはいない。
頭の中に焼き付いているのと、純粋に啓介の顔を見ながら昇りたいからだ。

下着は身に着けず、全裸の上にバスローブを羽織っている。
転勤前の物件なので自分は担当していなかったが、啓介が設計したホテルに宿泊している。

清潔で、ある程度の豪華さをもつホテルは、コスパの点からいっても人気があった。
高級ホテルに匹敵するデザインでありながら、それほど高くない宿泊料で口コミでも評価が高いホテルだった。

そのチェーン店であるホテルを遂最近まで、由美もインテリアデザナーとして参加していた。
急な退社であったが、啓介と同じチームで仕事をした充実感は忘れられないものになっている。

今日も啓介が設計したホテルに宿泊することで、短い期間ではあったが共有した設計概念を噛みしめる幸せに浸っている。
改めて、由美は思った。

啓介が好きだと。

父親よりも年上の男なのに。
ほんの数ヶ月のことだけど。

一生分の恋をしたと思っている。

引っ越しの作業は終了し、身一つで東京での最終日を迎えている。
明日には札幌に帰り、実家から経営を引き継いだ会社に出社することになっている。

文字通り、「最後の夜」を啓介と過ごすのだ。
啓介からの最後のメールを、固唾を飲んで待つ由美であった。
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