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私は管理人
第7章 シングルマザーの杉本さん
「うふふ…
その感じだと女とキスするのは初めてのようね」
唇を解放して相手を確認しました。
キスをしてきた女性は4階の杉本さんでした。
「杉本さん、何でキスをしたんですか!」
わたしは唇を奪われて
恥ずかしいやら悔しいやらで
思わず大きな声を荒げてしまいました。
「大きな声を出さないの。
部屋の中の二人はセックスの余韻に浸っているんだから邪魔しちゃ野暮よ」
彼女からそのように諭されて
わたしはハッとして口を両手で押さえました。
杉本さんというのはシングルマザーで
小さなお子さんを育てながら
会社でもそれなりのポストをいただいているキャリアウーマンです。
「ここで立ち話もなんだし、
よかったらうちにいらっしゃいな
ううん、よかったらじゃないわ絶対に来なさい」
まるで上司が部下に命令するかのように
自室にわたしを招くのが当然というように
引きずり込むという形容が似合うかのように
わたしを無理やり連れこんだんです。
「え、えっと…お邪魔します」
なんと挨拶すべきか戸惑ってしまいました。
それよりも、何故キスをしたのかという理由も聞いていません。

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