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好きになってくれてありがとう
第10章 勝手なことしやがって〜翼side〜
落ち込みながら専務室に向かって歩いているといつの間にか到着していた。
ドアをノックすると出てきたのは秘書の女性だった。
「高山はすぐに戻りますのでかけてお待ち下さい」
呼ばれてきたのに専務は居なかった。
デスクの前にある応接用のソファーに座り理恵のことを考えていた。
やっぱりこういうときは…
「いやー、待たせて悪かったね。」
ハンカチで手を拭きながら専務が戻ってきた。
俺は立ち上がって頭を下げる。
「お疲れさまです。」
「今日は忙しくてね。さっきやっとお手洗いに行けたよ。」
「お忙しそうですね。」
「藤堂くんもなかなか忙しそうじゃないか。」
高山専務はそう言って俺の前に立ってニッコリと笑った。
「まぁ、とりあえず座ってよ。
さてとさっそくだけど一つ聞いていいかな?」
「はい。私が答えられる範囲でよろしければ。」
すると高山専務は笑って
「理恵とはどういう関係かな?」
ビックリした。
まさかこのタイミングで理恵の話題になるなんて思わなかったし…
ん??
今理恵って言ったか?
高山専務はどの社員に対しても呼び捨てにしたりしない。
なのに何で…

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