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僕の叔母さんは美熟女~教えてあげるね~
第7章 別れた夫
『おい、居るんだろ?
開けてくれよ。部屋に忘れ物をしたのを思い出したんだよ』
馴れ馴れしく、今でも上から目線の口調は
あの時と全然変わっていない。
「あなたの私物は全部捨てました!
もう何も残っていないのでどうぞお引き取りください」
もう声など聞きたくないとばかりに
私はドアホンを切った。
すると、カチャカチャと音がして
カチャンと鍵が解錠した。
『えっ?何で?』
戸惑っているうちにドアが開いて元の夫が部屋に入ってきた。
「あなた合鍵を持っていたの?」
「当然だろ。もともと俺の部屋なんだから」
そう言うと元の夫である脇坂一朗太がチャラチャラと合鍵をつまんで見せつけるように文恵の目の前で振った。
「鍵を置いて出ていってよ!」
傍にいたくないのよとばかりに
文恵はジリジリと後ずさる。
「お前さあ、俺は別れたとはいえ元亭主だぞ
そんなつれない態度を取らなくてもいいだろ」
「じゃあ、忘れ物があるかどうか一通り部屋を調べてさっさと帰って頂戴」
近寄られると私から夫を奪った年増の女流作家の匂いがしそうで辛かった。
「はいはい。わかりましたよ」
そう言って元々自分が使っていた部屋に入るなり
なんだよ!これは!と怒鳴った。
「お前、俺と別れて早速若いつばめでも引きずり込んだか?」と
健一が模様替えした部屋を眺めて悪態をついた。

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