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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章 ~愛してるって言って?~

「しかし、表情はともかく姫様は自然と躯が反応なさるのですね。ダンスの方はまずまずと言ったところでしょうか」
「ありがとうございます。執事長のリードのお陰です」
と、サクナは少し頑張ってニコッと笑って見せる。
「姫様……そこは、ニコッと」
「……してるつもりですが?」
「それは、失礼しました。あまりにも顔がひきつっていたものですから」
サクナは言葉を失う。
笑顔とは、こんなにも大変なことだったのかと。
「当日は大勢の人前で陛下と踊ることになりますが、陛下はワタシよりリードが上手ですからだいじょうぶでしょう」
どうやら、ダンスの方は褒めて貰えたようだ。
少し、サクナはホッとしたこともあり表情が和らいできた。

