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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第9章 ~夜宴は月夜の下で~

受け入れるしかない運命の出会いなんて思いたくない。自分自身で惹かれ、好きになった。サクナを好きになることは決められた事じゃない。
運命なんて……簡単に決めつけて欲しくない。
気持ちとは裏腹に当然のように惹かれ合ってしまうものだからよけいその言葉が嫌になる。
「ま、俺には男女のことはわからないが良いのか?」
「ケイルも恋すればわかるよ、妹が大事なのはわかるけど、女性に興味持ったら?」
「お前に言われたくない」
ケイルが女性を好きになり、腑抜けになるのを想像すると少しおかしく思える。それと同時に、見たくもなるのも事実だ。

