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第21章 もつれるストッキング5　　　美冴

　主な登場人物おさらい（2）

　佐々木ゆかり（ささきゆかり）30歳

『○○商事株式会社』コールセンター部部長。
『○△生命株式会社』から派生予定である新プロジェクト『ANL生命』準備室室長。
　大原浩一の恋人。
　1974年後半より約ニ年半交際中。
　大学時代の過去に、他人にはいえない、知られたくない『黒歴史』と自称するコンプレックス的な過去を持つ。
　また、本社コールセンター部課長時代には『鉄の女』と称される位の公私共に完璧なキャリアを誇っていたのだが、大原浩一への愛の自覚と、紆余曲折からの嫉妬心という感情の揺らぎの体験により、少しずつ可愛く、そして美しい女へと変わりつつあった。
　だが、そんな黒歴史という過去の因果に振り回され、揺れ、揺らぎ、また、伊藤敦子という存在によって禁断の情愛を知ってしまったが故に、女としての新たな一面を迎え始まってきていた。
　


　松下律子（まつしたりつこ）28歳

　元銀座クラブ「ヘーラー」のホステス。
　大原浩一に惚れ、ホステス時代から関係を持つ。
　そして自身の日本経済界を動かし、大きく影響を持つ程の出自の血脈という運命的な宿命を背負い、それにより山崎専務や松本副社長等々の男の野望という舟に乗る覚悟と自覚を持ち、愛する大原浩一と共に大きくウネり、魑魅魍魎が跋扈する魔海といえる経済界の海へ乗り出そうと決意をし、大原常務専属秘書と銀座のクラブホステスからの異例といえる転身、変身を遂げる。
　また大原をめぐる三人の女の一人であり、その彼を独占、つまり、佐々木ゆかりから盗り、獲り、奪る決意を固めていく。

　そしてそんな美しさの裏に、深い孤独を隠し、大原の愛とセックスによる快感から隠していた本当の自分自身という自我を覚醒させてしまう…