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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 58 愛への再認識

 すっかり楽しい朝となった…

「いいなぁ、わたしも一緒に住みたいなぁ…」
 すると越前屋さんはこの話しの流れのままにそう呟く。

 確かに、この越前屋さんが一緒ならもっと楽しいのかも…
 と、一瞬、わたしはそう思う。

 だが…

「あ、もうこんな時間ですよ、急がないと」
 敦子は、その一瞬のわたしの想いを察知したのだろうか…
 越前屋さんのそんな言葉を遮る様にこの会話の流れを止めたのだ。

 あ…
 そしてわたしは一瞬、その敦子を見る…
「さぁ、少し急ぎましょう…
 ねぇ、ゆかりさん…」
 すると、何事もなかったかの様な顔をして、いや違う…
 この敦子の反応は違うのだ。

 これからの二人のルームシェアに越前屋さんは邪魔な存在…
 と、暗にわたしにそう無言での圧力を掛けてくる反応なのである。

 そう…
 その何気ない会話の分断と何事もなかったかの様な敦子の表情… 
 それは逆に、わたしへの無言の圧力といえるのだ。

 その無言の圧力、それは…

 わたしへの愛の証の圧力…

 つまりはビアンの愛であり…

 絶対にわたしを離さないという敦子の想いの圧力ともいえる…

 ドキドキドキドキ…
 わたしの心はまた再び高鳴り始めてきてしまう。

 ウズウズウズウズ…
 そしてまた再び、わたしの中の女が昂ぶり、疼いてきた。

 それは…

 敦子を否定していないという証の反応…

 つまりは敦子への愛の想いの高鳴りと昂ぶりと疼き…
 
 やはりわたしは敦子という存在に…

 敦子の愛を再認識し…

 そして…

 その敦子の愛の沼に溺れ始めているようだ…
 
 いや、もう溺れているのかもしれない…




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