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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 12 ゆかりとの電話(3)

 私はその面談の話しはゆかりに一任すると云って軽く流し…
 今、昂ぶってきているゆかりへの想いへと話題を戻していく。
 そして心の中でゆかり、律子、美冴という三人の女性の存在感が浮かんできていたのだ。

 もちろん、序列的には絶対的にゆかりが1番なのではあるのだが…

 どうも最近、松下律子…
 銀座のクラブ『ヘーラー』のホステスである彼女の存在感が、私の心を刺激してきていたのである。

 ついこの前の夜の横浜で紆余曲折な流れではあったのだが、突然、自分の心に沸き起こってきたオスの衝動に突かれるかの様に、そしてその昂ぶりを抑え切れずに抱いてしまったのだ。
 だがそれは厳密にいうと、律子も突然に生理になってしまい、セックスというカラダの交わりは出来なかったのではあるのだが、口唇による愛撫によって一方的に攻められ絶頂を迎えてしまった…
 という、ある意味彼女の強い愛情を感じでしまう結果となったのである、いや、今迄以上に彼女の愛情を感じたのである。

 たがらあの夜以来、なんとなくゆかりに対する罪悪感が生まれてしまった事もあり、常に心の片隅に律子という存在感を感じているのだ…


『ホント、大変そうですね…
 本当は今夜から逢いたかったけれども、内容が内容ですし、あまりにも本部長が大変そうなんで許してあげますね』
 と、少し笑いながらそう言ってきた。

「ああ、ありがとう、済まないな」

『でも…
 男の世界、いえ、サラリーマンの世界は大変ですねぇ…』
 と、やや、ため息混じりに言ってきたのだ。

「ああ、うむ…」
 そんなゆかりの言葉に、出世は実績よりも処世術の方が大切なのだ…
 と、よくよく実感してしまう。

『10日の夜には逢える、いや、逢って下さるのかしら…』

「ああ、もちろんさ、10日の夜には帰宅する筈だから、帰ったら飛んで行くよ…」
 そう自分で言った言葉に内心驚いてしまう。

『飛んで…、嬉しいわ、是非とも飛んで来て下さいませ…』

「ああ、うん…飛んで行くさ…」
 最近、確かにゆかりは変わったのだが、それに伴い、自分も変わってきているのかな?…
 と、こうして話しながら思っていた。

 以前より、ゆかりが愛おしく感じて堪らないのだ…

 だが…

 そう思いながらも違う想いも浮かんできていたのではある…






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