この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
女性アイドルDJを犯す!
第11章 新たな旅立ち
「おはようございます
今朝も早くからご機嫌さんでぇ~す」
早朝5時だというのに
二流芸人の滝川のハイテンションな声が
マイクレベルを振り切りそうに響く。
『きっとこいつは寝起きではなく
昨夜から寝ないで
この番組に臨んでいるんだろうな…』
ディレクターの白川は、
どうぞご勝手におやりくださいと
気合いの入っていないキューサインを
ブースの中の滝川に出した。
「では、今朝の一曲目に参りましょう
夏美さんのデビュー曲『ねえ、抱いて』です
これを聴いてテンションアゲアゲで参りましょう!」
マイクをオフにしてCDに切り替えると
ブースの中から芸人の滝川が
「ねえ白川さん!またこの曲?
こんな一発屋の歌手の歌なんかやめましょうや」
明らかに不満げに頬を膨らませて文句を言った。
それからは滝川のテンションが一気に下がり
声にも張りがないし、散々な番組になった。
「わかってるんだ、わかっているんだけど
俺が応援してやらなきゃ夏美が可哀想だ」
放送が終わると滝川は一人で廊下のソファで
ぼんやりと座っていた。
白川は自販機でコーヒーを二本買うと
一本を滝川に差し出した。
「さっきはすまなかった」
声をかけると、驚いたように滝川は白川を見て
「いえ、俺の方こそすいませんでした」と
頭を下げた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


