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短編集 一区間のラブストーリー
第6章 第六話
私が彼と出会ったのは
私が人妻デリバリーのお仕事を終えて
帰宅する電車の中でした…
人妻デリバリーとは言うものの
実は私、人妻ではありません。
旦那とは数年前に離婚しました。
原因はやはり私が子供を産めない体だったからです。
世の中には子供がいなくても仲睦まじく
二人で幸せに暮らしているご夫婦もいらっしゃいますが、
旦那はとにかく子供を欲しがったのです。
旦那の帰りが遅くなりはじめ、
休日にも用があると言って
出かける旦那の様子がおかしいと思ったときは後の祭りでした。
旦那は他の女といい仲になり妊娠させていたのです。
「お前への愛情はなくなった」
そういわれたら別れるしかありませんでした。
元来、セックスが大好きな私でしたので
風俗嬢をする事に抵抗はありませんでした。
ただ、本番禁止のデリバリーだと物足りないなと感じてはいました。
いい客なら黙って本番してあげてもいいのですが、
私の目にとまる上客がいなかったのです。
彼と出会ったあの夜も
素股で客を満足させたものの、
私の体は男が欲しくてたまらなくなっていたんです。

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