この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
トパーズ
第13章 生まれ変わる

翌日、ミラノは京都に帰ると言った。
「京都に帰るって?
旅行だっけ?」と、ぼんやりした顔で言うと、
ミラノは私をギュッと抱き締めてくれる。
鼻まで啜っていて、
「やだ。
ミラノ、どうしたの?」と言って見上げようとするのに、
そのまま腕を緩めてくれなかった。
そんな私達を、
私の後ろからフワッと山田くんが抱き締める。
「何?
どうしちゃったの?
2人とも、おかしいよ?」と言うと、
「今度、京都に行こうね?」と山田くんが優しく言った。
…何か、おかしい。
私、大切なことを忘れてるような気がするけど…
考えようとすると、
暗闇に引き摺り込まれるような気がして、
震えてしまう。
「車、出すよ?
空港まで送って行くから。
麻衣子さんも一緒に行こう」
「えっ?
岳人さん、いつ、免許取ったの?
ズルい。
私も運転したいのに」
「じゃあ、教習所、行こうね?」
「この車…。
純一さんのね?
そっか。
島に行っちゃって乗ってないから、
代わりに岳人さんが運転してるのね?」
私は後部座席に乗ると、
ミラノも隣に座って、
私の手を握ってくれる。
私はミラノに寄り掛かりながら、
ウトウトしてしまう。
島に行ってる?
そうだっけ?
純一さん、どうして居ないの?
眠りながら私は涙を流していた。
「山田…。
麻衣子、壊れちゃってるのかな?
可哀想で俺、耐えられない」
「時間を掛けるしかないと思ってる」
そんな会話が遠くで聴こえるような気がしたけど、
夢だったのかもしれない。
飛行機が飛び立つのを、
山田くんと2人でのんびり見ていた。
「純一さんは…
どこにいるんだっけ?
飛行機に乗ったら会える?」と言うと、
山田くんはそっと手を握って、
「会えると良いのにな」と小さい声で言った。
飛行機じゃなかったら…
どこにどうやって行けば、
会えるのかな?
「どうしよう?
なんか、目眩がするみたい」
「家に帰ろう。
車で眠ると良いよ?」と言って、
ギュッと手を握ってくれた。
「京都に帰るって?
旅行だっけ?」と、ぼんやりした顔で言うと、
ミラノは私をギュッと抱き締めてくれる。
鼻まで啜っていて、
「やだ。
ミラノ、どうしたの?」と言って見上げようとするのに、
そのまま腕を緩めてくれなかった。
そんな私達を、
私の後ろからフワッと山田くんが抱き締める。
「何?
どうしちゃったの?
2人とも、おかしいよ?」と言うと、
「今度、京都に行こうね?」と山田くんが優しく言った。
…何か、おかしい。
私、大切なことを忘れてるような気がするけど…
考えようとすると、
暗闇に引き摺り込まれるような気がして、
震えてしまう。
「車、出すよ?
空港まで送って行くから。
麻衣子さんも一緒に行こう」
「えっ?
岳人さん、いつ、免許取ったの?
ズルい。
私も運転したいのに」
「じゃあ、教習所、行こうね?」
「この車…。
純一さんのね?
そっか。
島に行っちゃって乗ってないから、
代わりに岳人さんが運転してるのね?」
私は後部座席に乗ると、
ミラノも隣に座って、
私の手を握ってくれる。
私はミラノに寄り掛かりながら、
ウトウトしてしまう。
島に行ってる?
そうだっけ?
純一さん、どうして居ないの?
眠りながら私は涙を流していた。
「山田…。
麻衣子、壊れちゃってるのかな?
可哀想で俺、耐えられない」
「時間を掛けるしかないと思ってる」
そんな会話が遠くで聴こえるような気がしたけど、
夢だったのかもしれない。
飛行機が飛び立つのを、
山田くんと2人でのんびり見ていた。
「純一さんは…
どこにいるんだっけ?
飛行機に乗ったら会える?」と言うと、
山田くんはそっと手を握って、
「会えると良いのにな」と小さい声で言った。
飛行機じゃなかったら…
どこにどうやって行けば、
会えるのかな?
「どうしよう?
なんか、目眩がするみたい」
「家に帰ろう。
車で眠ると良いよ?」と言って、
ギュッと手を握ってくれた。

