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玉蘭花の香り
第11章 芽吹き

里帰り出産と仕事の日本進出の方針が決まると、
連日、ご挨拶も兼ねた会食が続いた。
ロンだけでなく、私も出席して名刺交換をすることとなった。
というのは、私の新しい名刺も渡されていたからだ。
それまでは、ロンの会社の経理:マネージャーというものだったのに、
今回の名刺はロゴも社名も違うものだった。
ロンのお祖父様を見ると、
「それくらいの仕事、して貰えそうだからね」とウィンクをされてしまった。
グループ会社の中に新しい会社を立ち上げて、
私はそこの社長になっていた。
会社の名前は、ロンと私の名前から一文字ずつ取られたものになっていた。
ロゴは玉蘭花のような花に、龍の文字が組み合わされたものだった。
そして、日本に里帰りする日の前夜、
一族勢揃いで広東ダックのお店で夕食を取った。
ロンの家族と初めて顔を合わせたお店で、
その後も会食も含めると何度か足を運んでいた。
「次回、ここに集まる時は、
家族が1人、増えてるわね」
「楽しみだわ。
男の子も良いけど、
美香さんに似た女の子も良いわね」と、
2人のお祖母様がにこやかに言う。
「でもその前に、東京でも一族集合ね。
あのホテルで家族写真を撮りたいわ」
「日本では神社に子供を連れてお参りに行くんでしょう?
綺麗な着物を掛けて…。
それも行きたいわ」
何度でも来て欲しいと思うと同時に、
ロンと2人、赤ちゃんを抱いてここに戻って来たいとも思った。
ここ、台北が我が家だと心の底から思えるほど、
私はすっかり台湾に馴染んでいた。
連日、ご挨拶も兼ねた会食が続いた。
ロンだけでなく、私も出席して名刺交換をすることとなった。
というのは、私の新しい名刺も渡されていたからだ。
それまでは、ロンの会社の経理:マネージャーというものだったのに、
今回の名刺はロゴも社名も違うものだった。
ロンのお祖父様を見ると、
「それくらいの仕事、して貰えそうだからね」とウィンクをされてしまった。
グループ会社の中に新しい会社を立ち上げて、
私はそこの社長になっていた。
会社の名前は、ロンと私の名前から一文字ずつ取られたものになっていた。
ロゴは玉蘭花のような花に、龍の文字が組み合わされたものだった。
そして、日本に里帰りする日の前夜、
一族勢揃いで広東ダックのお店で夕食を取った。
ロンの家族と初めて顔を合わせたお店で、
その後も会食も含めると何度か足を運んでいた。
「次回、ここに集まる時は、
家族が1人、増えてるわね」
「楽しみだわ。
男の子も良いけど、
美香さんに似た女の子も良いわね」と、
2人のお祖母様がにこやかに言う。
「でもその前に、東京でも一族集合ね。
あのホテルで家族写真を撮りたいわ」
「日本では神社に子供を連れてお参りに行くんでしょう?
綺麗な着物を掛けて…。
それも行きたいわ」
何度でも来て欲しいと思うと同時に、
ロンと2人、赤ちゃんを抱いてここに戻って来たいとも思った。
ここ、台北が我が家だと心の底から思えるほど、
私はすっかり台湾に馴染んでいた。

