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玉蘭花の香り
第11章 芽吹き
土曜日の午前中、ロンと病院に行った。
病院は、日本人の先生が居るので、
説明も安心だった。
そして、妊娠9週から10週目の、ごくごく初期だという診断を受けた。

ただ、その病院は、ロンのお父様の経営する病院だったので、
すぐに話が廻ってしまうだろうということで、
他の人から言われる前に伝えようと考えて、
そのまま、ロンと2人、お父様に報告に行った。


とても喜んでくださったが、
まだまだ初期なので、もう少し安定するまで、
お祖父様とお祖母様達への報告は待つことになった。

確かに流産などのリスクが無いとは限らない。


そして、今後のことを相談する必要があると言われた。
具体的には、教員の仕事を続けるかどうかということだ。


「ロンともよく相談すると良いが、
とにかく身体を大切にして過ごして欲しい」とロンのお父様からは言われた。



いつもの週末のように、ロンの実家で夕食をご一緒したけど、
ロンがいそいそとクッションを持ってきたり、
膝掛けを掛けてくれたりするので、
お祖母様達にすっかり見抜かれてしまった。


「何ヶ月なの?」

「ロンを見てたらすぐ判るわ」とクスクス笑われてしまう。


「まだ3ヶ月に入った処で…」と言うと、

「大切な時期だわ。
転んだりしないように気をつけてね」と言ってくれる。


「予定日は…夏になるのかしら?
外国での出産、心配だったら日本に戻っても良いのよ?
それとも、お母様に来て貰っても…」


「まだまだ先のことですから…」と言いながら、
心遣いに感謝の気持ちで一杯になる。


「経験者のお祖母様達がいらっしゃるので、
判らないことは相談させていただきますね!」と言うと、
お祖母様達は顔を見合わせて、
「でも、私達…昔過ぎて忘れてしまったわ」と笑う。

「私は悪阻が酷くて、
果物と豆花ばかり食べてたこともあったわ」

「いずれにしても、楽しみね」と、
手を握ってくださった。
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