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第10章 喫茶・桜葉で知った、過去と事実

「ふふ・・あはっ・・アハハハ！」
自分でもびっくりするほど突然、喉の奥から笑い声が噴き出した。
だって、私が省吾さんも小西さんのことも、二人ともを好きだとしても、
彼らが困ることはないじゃないの。私の心の中で二人の私が戦うだけのことじゃない。
それに彼らが実の兄弟かもしれないというのも推察の域を出ていないのに。
　だいたい、私だってどっちがどれくらい好きだとか、はっきりわかっていないくせに。
一人で想像して一人で盛り上がって、一人で不安になって・・
　私の悪いところだ。自分の気持ちもはっきりしないのに勝手にあれこれ考えて、
最後には自分の本当の気持ちを押し通すことなくしまい込んでしまう。
　でも今回は、前に進んでみようと思う。いつもみたいにただ自滅するのではなく、
思うようにやってみて、それから次へと歩を進めればいい。
　私は、二人の桜葉が好きだ。どれくらいの大きさなのかはまだはっきりとしないけど。