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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第65章 これから⑤
「これだけ濡れた下着など、もう必要ないな」

 次の瞬間、湿り気を帯びたそこに外気が触れる。

 ソルが、ショーツを脱がしたのだ。
 彼の気配が一瞬消えたと思うと、この場に相応しくない音が微かに聞こえた。

(……ガラスが触れ合う音? ガラス瓶を開けた音かしら? でも何故?)

 もしかすると喉が渇き、瓶の中から何かを飲んだのかもしれない。

 しかし確認するにも、視界は奪われたまま。どれだけ音について考えても、全ては想像の域を出ない。

 ソルの気配がすぐそばに戻ってきた。
 そのままフィーネの横に添うように横になったのだが、

「ぃっやぁ!」

 冷やっとした何かが、恥丘にかけられ、驚きの声が飛び出た。それは恐らく粘り気のある液体で、フィーネの肌を伝いながらゆっくりと下へ流れていく。
 
 一体何をかけられたのか?

 それが分からず、不安を抱きながらソルに尋ねた。
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